2012年08月04日

『双頭のバビロン』 皆川博子 著



『双頭のバビロン』 皆川博子 著 東京創元社 2012年刊

幻想色濃厚な歴史ミステリだ。
皆川博子さんの『死の泉』が好きで、またこういう感じのを書いてくれないかな、と思ってた。
ついに来た!という感じ。
去年読んだ『開かせていただき光栄です』も楽しいミステリだったけど、やや軽めで物足りなくもあった。
この『双頭のバビロン』は重厚でうれしい。

世紀末ウィーンに生まれた結合双生児ゲオルクとユリアン。幼くして分離手術を受けた二人は離ればなれに育てられる。
ゲオルクは貴族として育つが、廃嫡されハリウッドに渡り、映画の俳優・監督として頭角を現す。
一方ユリアンはその存在を秘せられ、ボヘミアの孤城で隠れるように暮らす。唯一の友は中国生まれの少年ツヴェンゲル。
それぞれの数奇な運命は、やがて交わっていく。

爛熟の都ウィーン、そして二大魔都ハリウッドと上海を舞台とした、退廃的で謎めいた物語だ。


昔の映画が好きな人間にとってはとくに楽しみの多い小説だ。ハリウッド、上海、ウーファと、私の好みの題材が目白押し(ウィーンにはいまいち関心薄かったけど)。巻末の参考資料も、オーストリア関係を除けば半分くらいは読んだことあった。
実在の人物や映画も登場。映画製作の内幕が興味深い。


双子の片割れゲオルク・フォン・グリースバッハのモデルはエーリヒ・フォン・シュトロハイム(ウィキペディア)。



シュトロハイムの監督作で私が見たのは『グリード』だけだ。これは本当にすごい映画だった。『双頭のバビロン』のなかでは『ゴールド』として描かれる。
俳優としての出演作は『大いなる幻影』以降の物しか見た憶えがない。昔の映画が好きとか言いながらこの体たらくか。

ついでながら、『双頭のバビロン』の読者なら、時代は下るがビリー・ワイルダー監督の『サンセット大通り』は必見。映画についての映画の傑作。
ファンレターを書くところはシュトロハイム自身のアイデアだそうだ。グロリア・スワンソンの下着を洗わせるアイデアもあったがさすがにボツとなった。
ワイルダー監督がシュトロハイムに「あなたを演出できるとは光栄です。あなたの映画は10年先をいってました。」と賛辞を送ると、シュトロハイムは「20年だ」と答えたとか。ワイルダーのインタビューに載ってた(ただし『熱砂の秘密』の時のエピソード)。



「ダーティ・ハン」ことシュトロハイムの“乱痴気騒ぎ”はケネス・アンガー著『ハリウッド・バビロン』で読んだ。
シュトロハイム監督作の高級売春宿のシーンは秘密会議並みの厳戒態勢で撮影された。
『結婚狂想曲』にはあらゆる人種の売春婦が登場する。「黒人奴隷の貞操帯にハート型の南京錠をつけ、可愛いシャム双生児姉妹まで登場させるなど、シュトロハイムはオーストリア=ハンガリー帝国の退廃ぶりをしのぐ想像力を発揮した」そうだ。
この『ハリウッド・バビロン』にはハリウッドのスキャンダル史を描いた本。“ファッティ”・アーバックルの殺人スキャンダルなど。
この本は柳下毅一郎氏がもっとも影響を受けた映画本のひとつ、と書いてたので読んだのだけど、まあ読んで気持ちのいい本ではなかった。
読んで気持ちが良いのはやはり淀川さん。『淀川長治映画塾』冒頭では、子供の頃、まだ大正時代にシュトロハイム映画を見た感想を語っている。


上海映画についての話に移ると、『双頭のバビロン』に登場する中国人映画監督の汪啓明は、ウィスコンシン大学で文学と演劇を専攻した、という経歴が孫瑜監督と一致している。モデルというほどではなく、経歴を借用しただけだろうと思うが。(『上海キネマポート―甦る中国映画』より)

あと、以前に書いた関連ありそうな記事にリンクを張っておこうかな。古い記事も時々かき回してあげないと不憫な気がする。

・中国映画の父といわれる黎民偉について。秘密結社・青幇の杜月笙とも関係が深かったらしい。
 http://dokushoburogu.seesaa.net/article/27416677.html
・私が見た一番古い上海映画はたぶん『桃花泣血記』(1931年 卜萬蒼 監督作)。その感想。
 http://dokushoburogu.seesaa.net/article/27339420.html
・グリースバッハの前年、1926年に谷崎潤一郎が上海を訪問している。滞在記『上海交遊記』の感想。
 http://dokushoburogu.seesaa.net/article/27339420.html
 谷崎のような「支那趣味」はグリースバッハには無縁のようだが。それで巻末の参考資料は芥川はあっても谷崎はないのかな。
 ところでシノワズリの訳語は支那わずらいでいいのかな。
 (『双頭のバビロン』では「中国」という語を使わないようにしているようだ。ヒーナとか華人とか)
・映画に関するミステリとしては『フリッカー、あるいは映画の魔』が最高だと思う。その感想。
 http://dokushoburogu.seesaa.net/article/1393870.html


以下、ネタバレかもしれない感想

『双頭のバビロン』、ミステリとしてはどうなのだろう。結末は表面どおりに受け取っていいのかな。
ネタバレって書いたけど、そもそもネタがあるのかどうかもよく分からなかった。
章タイトルの法則が途中で狂うところがあって、このあたりに語りの詐術があるんじゃないか、と注意して読んだのだけど、分からなかった。
なんか裏があるのかな?
あとで検索して他の人の意見を見てみよう。

posted by 読書家 at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月23日

『オーダーメイド殺人クラブ』 辻村深月 著



『オーダーメイド殺人クラブ』 辻村深月 著


あらすじ

中二女子の小林アンは、容姿も良く運動もでき、クラスのヒエラルヒー上位に位置するいわゆるリア充(現実が充実している)女子。しかし心には闇を抱えていた。
ある日、クラスの昆虫系(作者の造語らしい。何考えてるかわからないおたく系)男子の一人、徳川を河原で見かける。どうやら彼は小動物を殺して楽しんでいるらしい。
小林アンは徳川に頼む、「私を殺してくれない?」と。
二人は秘密の会合を重ね、オーダーメイドの殺人計画を練るのだった・・・。

感想

とてもおもしろかった。
思春期の痛みが胸に迫ってくるような青春小説だ。
ミステリとはいいにくいけど一応殺人が絡むのでこのカテゴリに入れた。

いわば身分違いの二人の微妙な関係性や、心の変化が巧みに描かれる。
中学生の嫌な人間関係がとてもリアルだ。すごく切実だけど傍から見ればばかばかしくもあるあれやこれや。その痛さ恥ずかしさ。
自分がその教室にいたらこうするのに、とか空想したりもするけど、実際は何もできないに違いない。あの時も何もできなかったように。

思い出したくもない自分の中学時代の思い出まで呼び起こされてしまった。体が熱くなったり冷たくなったり、変な汗かいたりしながら読んだ。

今の中学生が読んでもリアルに感じるんじゃないかと思うけどどうだろう。
殺したいとか殺されたいとかに共感する子はさすがに少ないだろうけど、特別な存在になりたいとあこがれつつも、現実には学校内のヒエラルヒーの中ではみ出さないよう汲々としていて、何か異常な事態が出来しない限りこの閉塞状況からは抜け出せない、と感じている子は多いと思う。
この本がそうした子の救いになるかどうかはわからないけど、少なくとも状況を客観視するための助けにはなるんじゃないだろうか。


『少女コレクション序説』 (中公文庫) 澁澤 龍彦 著

小林アンにとっての福音となるこの一冊。
私も中学生くらいに読んだんだったかな。私の場合、むかむかして途中で放り出したんだけど。
何が気に入らなかったのかは思い出せない。気取りやがって、と反発したのかな。私の少女趣味とはまったく違ってたので、頭でこしらえたニセモノのような気がしたのかもしれない。
(いや、エロい本を期待したら案外エロくなかったのでがっかりしたのかも・・・確かに私はそんな奴だった気がする。)
後に澁澤氏の小説読み出してからはファンになった。


『高丘親王航海記』 (文春文庫) 澁澤 龍彦 著
 私はこれが一番好き。すばらしい。



『ハンス・ベルメール写真集』
 ハンス・ベルメールの球体関節人形は私もすごいと思ったけど、澁澤龍彦氏が推す四谷シモンとか画家の金子國義って何が良いのかよくわからないな。

posted by 読書家 at 22:39| Comment(0) | TrackBack(1) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月30日

『忘れられた花園』ケイト・モートン 著



『忘れられた花園』
ケイト・モートン 著, 青木純子 訳
東京創元社 刊


点数:82点(100点が最高)

昨日ミステリチャンネルの闘うベストテンをみたら、これが一位に選ばれていた。
ミステリのつもりで読むと物足りなく感じると思うけど、ゴシック・ロマン風の魅力的な小説だ。

『秘密の花園』とかブロンテ姉妹とか『レベッカ』とか、私好みの小説が引き合いに出されて紹介されてるので、興味を引かれて読んでみた。(レベッカは映画で見ただけで読んでないけど)


20世紀初め、イギリスからオーストラリアの港に到着した船に、小さな女の子が乗っていた。彼女は記憶を無くし、誰の子ともわからなかった。オーストラリアで養子として育った彼女は、やがて、自らの出生の謎を探るべくイギリスに渡る。手がかりは、唯一の持ち物であったスーツケースに入っていた子供向けの本。
彼女はやがて古い貴族の家を探し当てるが、その家には忌まわしい秘密があるらしかった・・・。

100年余りにわたる歴史が、三人の女主人公を通して重層的に同時進行で描かれる。

ミステリとして読むといまいちかな。主要な謎は、途中であらかた想像が付く。
古いイギリス小説の雰囲気を楽しむべき小説だと思う。ディケンズ風のところもあるし。

私はイライザやローザを描く100年前のパートが特に面白かった。というか、そこだけでよかったんじゃないかと思う。

正直言って、こんなに重層的な語りの構造にする必要があるのか疑問に思った。
ネルと孫のカサンドラは、同じようにオーストラリアからイギリスに渡って調査するわけだけど、似たような目的で同じような人たちと出会うので、しばしば混同してしまった。
現代を20世紀初頭に結びつけるために無理したんじゃないかって感じがする。謎を解明する役が一人いれば十分じゃないのかな。

あと残念に思ったのは、一番読みたかったイライザとローザの子供時代がほとんど描かれないこと。二人が友情を深めていくところが無いと、後半も生きないような気がするんだけど。


とても楽しく読んだのだけど、訳者あとがきでも書かれているように、あくまで軽いエンタテイメントだと思う。
もちろん、それがいけないわけじゃ全然ないけど、過剰な期待を抱かせるような紹介のされ方もしてるので、がっかりしないよう注意した方がよいかな、と、ちょっとけちをつけてみました。

『秘密の花園』とかブロンテ姉妹とか『レベッカ』とかを未読の人は、まずはそれを読みましょう。
私もレベッカを読まなくちゃ。

posted by 読書家 at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月13日

『二流小説家』 デイヴィッド・ゴードン 著



二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
デイヴィッド・ゴードン 著, 青木千鶴 訳

点数:81点(100点が最高)


アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞候補作。

ポランスキー監督の映画『ゴーストライター』がおもしろかったので、似たような感じだといいな、と思って読んでみた。
似てなかったけど、これはこれでおもしろい。
『ゴーストライター』は英国元首相の自伝を書くゴーストライターのお話だったけど、こちらは連続猟奇殺人犯の告白録を書くことになった作家のお話。

語り手ハリー・ブロックはしがない小説家。いくつものペンネームで、SF、ミステリ、ヴァンパイア小説などジャンル小説を書き分けている。
そんな彼の元に、服役中の連続殺人鬼からの手紙が届く。
ハリーが書いたポルノ小説のファンだという殺人鬼が、告白録の共著者として彼を指名してきたのだった。
この仕事が成功すれば、有名作家の仲間入りも夢ではない。
しかしその仕事には条件が付いていた。殺人鬼を崇拝する女たちを訪ね、女と殺人鬼を主人公とするポルノ小説を書くこと。
女たちを訪ね始めたハリーは、やがて大きな事件に巻き込まれていくのであった。


ユーモアあふれる軽快な展開。
特に序盤の、匿名作家ならではのドタバタぶりがおもしろかった。
ジャンル小説好きなら特に楽しめるはず。

たとえば、ヴァンパイア小説の著者は中年女で無ければいけないそうで、女の振りをして書いたはいいけど、著者近影の撮影に大苦労する。母親を替え玉にしたり、自ら女装したり。
読みながら始終にやにやしてた。

押しかけアシスタントの女子高生とのやりとりも楽しい。
主人公はじめ登場人物に魅力がある。

後半のサスペンスやどんでん返しもなかなかのものだけど、正直、もう終わりにしてもいいんじゃないの、と思いながら読んでいた。意外な事実はいろいろ明らかになるけど、ちょっと付け足し感があると思った。

小説をめぐる談義も興味深い。

語り手が自ら「信頼できる語り手」と名乗るくらいなので、その点は安心して読んでいたんだけど、最後の方でなんかメタっぽい感じも出てくる。あれは何だったんだろう。注意深く読めばわかるようになってるのかな。それとも続編への布石?





posted by 読書家 at 15:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月30日

『悪の教典』 貴志祐介 著




http://mainichi.jp/enta/art/news/20101029mog00m200025000c.html
山田風太郎賞受賞のニュースが出てた。、「一気読みさせる力がある」と選考委員の京極夏彦さん。

確かに一気読みのサイコサスペンス。

貴志祐介氏の小説を読んだのは『新世界より』以来だ。(→感想
かたや遠未来、かたや現代の高校、と舞台は違うけど、結構似たところもある。

すごく悪い奴が出てくる、という予備知識のみ持って読んだ。誰が悪いのかも知らなかったので、魔少年みたいのが出てくるのかな、と思ってたら悪いのは意外な人物で、その本性が次第に表れてくるあたりはぞくっとした。

ほんとに悪い奴なんだけど、でも表面上は結構さわやかで軽快なので、その非道ぶりもするっと読めてしまった。なかなかユーモアもあるし。かなり酷い話なんだけど。
中身が腐ってるとわかってるのに、うわべだけでさわやかに思えてしまうってのも、自分の読書が上っ面をなめているだけだからかも知れぬ、と自省したりもした。
表面と行為とのギャップを不気味がるべきなんだろうが。

あまり深みとかは感じられないけど、悪に深みとか求めてしまう姿勢が間違ってるのかも。

人間の心の奥底を描くことより、特異なサイコキャラの創造に主眼があるようだ。山田風太郎賞にふさわしい。

高校生たちをうまく描いてると思う。
なんか学園青春小説を読むような感じもあって、高校生たちの教室内外のドラマを楽しんだ。主人公があまりに悪いんで、癖のある高校生たちもけっこう可愛く見えてしまう。実際良い子もでてくるし。

大がかりな事件も描かれるけど、さすがにご都合主義な感じがする。でもまあ、その辺は何とかやり過ごして、最後まではらはらして読むことができた。


http://www.youtube.com/watch?v=H0ZF-BZlnGk (ユーチューブ)
蓮実先生のテーマ曲、クルト・ヴァイルの「モリタート」。
G・W・パプスト監督の『三文オペラ』よりの動画。
この映画は1,2年前に見たけど、あまり面白くなかった。マック・ザ・ナイフは字幕では「ドスのメッキー」となっていたと思う。

http://bunshun.jp/pick-up/akunokyouten/index.html
文芸春秋の『悪の教典』特設サイト
学校の見取り図とか出席簿とか載ってる。ここを見ながら読めばよかった。


 点数:80点(100点が最高)

posted by 読書家 at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月01日

『我らの罪を許したまえ』 ロマン・サルドゥ 著




「ハヤカワ ミステリマガジン8月号(No.654)」
── あの名作『薔薇の名前』と肩を並べる作品が登場した。
「本の雑誌 8月特大号(No.326)」
── 久々に現れた「薔薇の名前」の強力なライバルといっていいだろう。


二つの雑誌で『薔薇の名前』と並び称されるとは大変な傑作に相違ない,と喜び勇んで本屋に走ったのだけど,よく見てみれば,二つの書評はどちらも同じ書評家(三橋暁氏)によるものだった。なあんだ,とやや勢いを削がれたが,まあせっかく買ったので読んでみた。

あらすじ
1284年の冬、南フランスで司教が惨殺される。その深い闇。中世のフランスとローマ教皇庁を舞台に、謎が謎を呼び、陰謀がつぎつぎと繰り広げられていく壮大な歴史ミステリー。(河出書房新社ホームページより)

感想
正直言って,『薔薇の名前』と同列に並べられえるものではない,と思う。
学識ではエーコに遙かに及ばず,殺人事件の謎が宗教学や哲学の領域にまで広がっていくことはない。かといって娯楽小説としてそんなに面白いわけでもない。描かれる図はなかなか大きいけど,別に興奮しなかった。緻密さが足りないのかな。書き割り的というか。
登場人物も表面的にしか描かれないので感情移入できない。
ローマ教会を操る謎の秘密結社とかでてくるけど,ほとんどは作者の創作なので,ダン・ブラウンのような蘊蓄の面白さもなかった。

とまあ『薔薇の名前』と比べてしまうと悪口ばかりでてしまうが,そんなにつまらなかったわけでもない。秘密結社,異端審問,修道士,十字軍,と,道具立てはそろっているので,ヨーロッパ中世の暗黒面に興味がある人は読んで損はないと思う。
派手な見せ場もあるし,うまく映像化すれば,映画版の『薔薇の名前』に拮抗する映画が出来る可能性はあるかもしれない。
内容が薄い分読みやすい。もっとも訳文は良くない気がする・・・。

ところで、アイマールを洗脳に使われた、条件反射を利用した拷問方法は実際に中世にあったのだろうか。とすれば『時計じかけのオレンジ』を700年先取りか。

56ページ
「四日も経たないうちにアラム人を完全に見抜くことができた」
 この訳であってるのかな。何かの故事があるのか?
307ページ
「(光は)神の声で『これでよいか?』と言われた最初のものではないか?」
 これって創世記の話だよね。何で神が疑問形で言うんだろう。普通は『良しとされた』だと思うけど。
 まあ原文がどうなってるのか知らないし、私が無知なために分からないだけかもしれないけど。

私が『薔薇の名前』のライバル,としてまず思い浮かべるのはセオドア・ローザックの『フリッカー、あるいは映画の魔』かな。「『サンセット大通り』と『薔薇の名前』が出会った」すこぶるつきの面白さ。


点数:74点(100点が最高)



posted by 読書家 at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月14日

『キリング・サークル』 アンドリュー パイパー 著



『キリング・サークル』
アンドリュー パイパー (著)
(新潮文庫)


点数:70点(100点が最高)

 カナダの新進作家によるサイコ・スリラー。

 新聞記者のパトリックは作家志望。妻を亡くし、幼い息子と二人で暮らしている。
 ある日、思い立った彼は、小説創作サークルに参加する。そして、サークルの一人の女性が創作した物語に強く引きつけられる。少女の夢の中からサンドマンが表れ、人を殺していくというお話し。
 パトリックの周りでは、まるでその物語から抜け出したような、連続殺人事件が起こる。また、サークルの他のメンバーの周辺にも、不気味な人影がちらつくようになる。
 「恐ろしいことをする恐ろしい男」の正体とは何か。物語に秘められた過去の事件とは・・・というサイコ・ホラー。

 なかなか面白かった。この手のホラーを読むのは久方ぶりなので、他と比較してどうこう、ということは言えないが、地味ながら確かな筆致で最後まで読ませる。

 ただ、主人公パトリックは新聞記者といっても文芸担当で、あまり行動的でなく、事件を積極的に究明していかない。何が起こっているのかあいまいなまま読者が宙づりにされる時間が長かった。それがスリルよりもいらだちにつながる、というところもあった。

 サイコ・スリラーはあまり読まないのだけど、小説内で物語と現実が絡み合う、というタイプの話が好きなので読んでみたのだ。もうちょっと入り組んだ話を期待してたが。
 小説家志望者が読むと特に面白いかもしれない。

posted by 読書家 at 16:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月10日

『ゴールデンスランバー』伊坂 幸太郎 著



 点数:80点(100点が最高)

 伊坂 幸太郎の小説を読むのはこれが初めてだ。面白かった。

 首相爆殺事件の犯人に仕立てられ、警察に追われる身となった青年の逃走劇。

 それほどサスペンスフルなわけでもないし、権力だのマスコミだのの恐ろしさが迫ってくるわけでもない。この小説の最大の魅力はユーモアと人情味かなと思う。

 「人間への信頼」を武器に、昔の友人などに助けられつつ逃げる青柳青年の素直さが気持ちいい。
 随所に挿入される学生時代の楽しい思い出がとてもよい。社会人になってバラバラになった仲間たちを思い出が結びつける。こうした細部を描くのがすごくうまい。

 出口なしの深刻な物語なんだけど、こんなに軽快で楽しく読めていいのか、と怪訝に思うほどだった。ただ、わたしはこの手の「輝ける青春」とは無縁の若者だったので、やっかみ半分で、ケッとか思わないでもなかったけど。

 仙台が舞台。伊坂氏は東北大学出身だそうなので自身の経験も反映されてるのかもしれない。日本の市の中でも、仙台市は熊本市と並んで好きな市なので、わたしもうれしかった。特にいい思い出があるわけでもないが(ケッ、だ)。

 ところで、ケネディ暗殺がオズワルドの仕業じゃないってのは確かなことなんだっけ。私はオリバー・ストーンの『JFK』やテレビの陰謀もの番組でしかこの事件の詳細を知らないので、陰謀に違いない! と思ってるけど、良識ある人たちの間でもそうなのかな。アポロ11号ねつ造説なんかと一緒くたにしちゃいけないか。


 この小説はビートルズの曲「ゴールデン・スランバーズ」がモチーフになっている。
 http://www.youtube.com/watch?v=lb2iANN_D_Q
 ビートルズ終末期のアルバム『アビイ・ロード』に収録されてる。これを含むメドレーが、ビートルズ最後のレコーディングだそうだ。
 このアルバムでは、ジャケット写真でポールだけが裸足で歩いてることなどから、ポール死亡説やポール替え玉説がささやかれた。そういうのも含めてこの曲を小説に使ったのかな。



 なんでも昨日がジャケット写真撮影の40周年だったそうだ(1969年8月8日午前10時にフォトセッション)。
 テレビのニュースでこの曲が流れてきたときは、ポール・マッカートニーが四畳半の部屋で必死にテープを繋いでメドレーに仕立て、バラバラになったメンバーをまた結びつけようとする姿がまぶたに浮かんできた。


 この小説中でも言及されている、ジョージ・オーウェルの名作『一九八四年』が新訳で出たそうだ。震えがくるほど恐ろしい小説だった。
 これと比べると、『ゴールデンスランバー』が迫力不足に思えてしまうのは仕方ないか。物語の設定としての管理社会、という感じで、あんまり怖くはない。
posted by 読書家 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(1) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月14日

『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』スティーグ・ラーソン著





『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』(上下巻)
スティーグ・ラーソン (著), ヘレンハルメ美穂 , 岩澤雅利 (翻訳)
早川書房刊


 点数:78点(100点が最高)


 鳴り物入りで登場したスウェーデン産の推理小説。世界的なブームを巻き起こしているそうだ。

 スウェーデンの推理小説を読むのは初めてだったかな? いや『名探偵カッレくん』があった! あれ好きだったなあ。などと思いながら読み始めると、主人公のジャーナリスト、ミカエルのあだ名が名探偵カッレくんというのだった。
 なんか懐かしい気分になったけど、これで陰惨な猟奇殺人ものとかだったりしたらちょっといやだなあ、と思いながら読み進めると・・・まあ少なくともミカエルは健全な倫理観の持ち主のようだ。
 カッレくんがそんなことしちゃいやだ、というような行動にも出るけど、おとなだからしかたないか。

 スウェーデン経済界の大立者を巡る経済詐欺事件と、40年近く前の少女失踪事件。ジャーナリストらしく地道に調査するミカエルと、社交性が欠落しているとはいえ恐るべき調査能力で核心に迫っていく女調査員のリスベット。二人はやがてスウェーデンの歴史と社会に潜む闇に分け入っていくのであった。

 かなり多面的な小説だ。正直言って謎解き部分はたいしたことないかな。著者のラーソンは人道主義に則るジャーナリストだったそうだが、マスコミや経済界の欺瞞を暴いたり、女性への暴力を告発する社会派的な部分が読みどころ。原題は「女を憎む男たち」だそうだ。
 私は歴史ミステリが好きなので、ナチとの関わりとか、スウェーデン現代史が絡んできた辺りはワクワクしたけど、残念ながらあまり掘り下げられない。

 徹夜になってもいいように休日の前の日に読み始めたんだけど、なかなか面白くならないのでちびちび一週間くらいかかって読み終わった。でも下巻に入った辺りからは一気だった。
 読みにくくはないけど、スウェーデン人の名前覚えるのに苦労した。「外人の名前おぼえられないので翻訳小説は読まない」とか云う人を私もかつては馬鹿にしていたものだが・・・。
 登場人物表はついてるのだが、私は見ないことにしているのだ。昔読んだ本の登場人物表に「実は彼が殺した」みたいなことが堂々と書かれていて愕然としたことがあるのだ。推理小説ではなく『カラマーゾフの兄弟』だけど。最近の推理小説ではそんなことしないだろうけど、その時の心の傷がまだ残ってるのだ。

 上下巻だけど分量的にはたいしたことない。これくらいなら一冊にまとめればいいのに。でも翻訳ミステリの読者も高齢化してるらしいから、字を小さくしたり本を重くしたりできないのかも。明日はわが身だ。

 おもしろかったけど、でも世界的なベストセラーってことで、『薔薇の名前』とか『ダ・ヴィンチ・コード』クラスを期待してしまうと、それほどでもなかった。3部作を全部読むと違ってくるのかな。

 女調査員のリスベットは最強の萌えキャラだ! みたいなことを大森望氏が書いていたので、ちょっと期待してたのだけど、私にはぴんとこなかった。そういうこと書かないでくれたらもっと素直に魅力を感じられたかもしれないが。
 今まで「これが萌え〜だ!」と自信を持って言えるような気持ちって一度も味わったことないかもしれない。一度は経験したいものだ。
 ちなみにリスベットは長くつ下のピッピがおとなになったら、という発想で描いたそうだ。
 表紙絵では首の辺りにしかドラゴン・タトゥーがないが、実際は下まであるはず。


 スウェーデンで一度映画化されてるが、タランティーノがリメイクしたがっている、という報道もあるようだ。
 eiga.com 映画ニュース http://eiga.com/buzz/20090610/4
 実現したら楽しみ。まあ実現しなくても他の題材で映画撮るんだから、それはそれで楽しみだが。新作が見られるならどんな題材でもいいのだ。

 映画のトレイラーがyoutubeに。 http://www.youtube.com/watch?v=xgBABw9XLxo リスベットは15歳くらいに見えるか?


posted by 読書家 at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月25日

『聖女の島』皆川博子 著



『聖女の島』 皆川博子 作 講談社ノベルス


 前回、映画『エコール』の感想を書いたけど、設定がちょっと似てるので、この小説を思い出した。

 周囲から孤立した小さな島に、少女たちの矯正施設がある。そこに赴任した修道女が経験する恐ろしい事件とは。まあ最終的にはあまり似てないんだけど。

 『死の泉』や『ゆめこ縮緬』よりもすばらしい、と絶賛する人も多い傑作幻想ミステリだ。僕は『死の泉』
の方が好きだが。

 皆川博子さんはドイツの幻想文学に造詣が深いようだけど、フランク・ヴェデキントの『ミネハハ』(エコールの原作小説)に影響されているっていう可能性もあるのかな。

posted by 読書家 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月31日

『吉原手引草』 松井今朝子 著



 点数81点(100点が満点)

 桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』がおもしろかったので、それを抑えて直木賞を受賞した本作も読んでみた。これもかなりおもしろかった。

 江戸時代、吉原の花魁・葛城は、ある大事件を起こして吉原を騒然とさせる。その事件を調べるため、一人の若い男が吉原を訪れた。彼の聞き取りによって、事件の顛末が次第に明らかになっていく。

 葛城の正体に迫る全体の謎解きもなかなかいいけど、なにより、葛城を巡る人々が口々に語る吉原の内幕が大変おもしろい。遊女、番頭、幇間、女芸者、猪牙舟の船頭、女衒、珍しいところでは偽指作りのばあさん(遊女が指を切って男に送る習慣があった)。などなど、彼らの半生とともに吉原の仕組みやしきたりが事細かに語られて興味が尽きない。
 逆に言うと、もともと吉原に詳しい読者にとっては、さほど得るものの多くない本かもしれない。


 余談だけど、私は現代の吉原には一度だけ行ったことがある。樋口一葉が大好きで、一葉記念館を訪れた帰りに吉原に立ち寄り、美登利や信如の面影をしのぼうとしたのだ。しかし、そこはソープランドが集中する風俗街になっていて、あわてて退散したのだった。
 がっかりしたけど、考えてみれば伝統が継承されていると言えなくもない。形ではなく実が残った。なお、その周辺は寺社や公園などもあってなかなか良いところだった。何代目だかの見返り柳が道路脇でひょろひょろ立ってた。
 ちなみに、「たけくらべ」の頃の吉原大門は、鉄製の洋風アーチ型のモダンな門だったそうだ。横木の上には竜宮の乙姫様の像がガス灯を捧げ持っているという派手なものだった。ちょっと意外。ここに写真が。


関連する本
『図説吉原入門』 永井 義男 著 学習研究社 刊
 変に美化することなく吉原の仕組みを解説してくれている。細かく項目立てて簡潔に説明しているのでとてもわかりやすい。初心者にうってつけ。図版は白黒。
posted by 読書家 at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月16日

『シンプル・プラン』 スコット・スミス著

『シンプル・プラン』 スコット・B. スミス (著) 近藤 純夫 (翻訳) 扶桑社ミステリー文庫 (Amazon)


 サスペンス小説の傑作。大層評判になってたのは知っていたが、きらいな書評家が絶賛してたので、あんたの薦める小説なんて誰が読むか、と読まずにいたのだ。おろかにも。

 雪に閉ざされたアメリカの田舎町。墜落した飛行機から大金の入った袋をみつけた三人の男。いずれほとぼりが冷めてから分けることにして、一人の家に持ち帰る。だが、大金を目の前にした彼らの仲は次第にきしみだす。

 題名どおりシンプルな設定ながら、強力なサスペンスが全編を貫いている。終始抑えた筆致で、徐々に人の心の闇に迫っていく。
 何より怖いのは、主人公ハンクがあくまで普通の男だというところだ。普通と異常、正気と狂気の境はどこにあるのか。

 1994年「このミステリーがすごい!」1位。しかし20年間を集大成したもっとすごい! このミステリーがすごい!  ではベスト10圏外。私なら迷わずベスト5に入れるがなあ。まあトリック重視の人には評価低いだろうが。

 どうせなら雪の日に読めばよかった。読んでるときは没頭してるからどうでもいいけど、ふと本から目を上げて窓外を見れば、冷たい雪が街を閉ざしていた、という読書状況が最適だ。この前の休日に雪が降ったとき、迷ったけどその日はジョルジュ・シムノン『雪は汚れていた』を読んだのだ。これも傑作だった。
posted by 読書家 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月03日

『天使と悪魔』 ダン・ブラウン著



 ローマ法王ヨハネ・パウロ2世がなくなったニュースで、CNNとか見てるとバチカン内部などの映像がたくさん出てくる。それを見ててこの本を思い出した。ちょっと不謹慎かもしれないけど。
 バチカンを主な舞台としたサスペンス小説で、法王庁の知られざる内幕が詳しく描かれていて大変面白い。コンクラーベ(次期法王選挙)の様子、スイス衛兵隊の忠誠、バチカン図書館、地下納骨堂など、長い歴史を誇るカトリックの総本山の実態が詳しく描かれている。もちろんバチカンだけではなくて、ローマ市内を古文書を頼りに駆け回る話なので、イタリア旅行の観光案内としても最適だと思う。
 秘密結社イルミナティの陰謀が、ローマの各所に今も痕跡を残しているという設定で、どこまでが事実なんだかわからないけど、「えっ、あの有名な彫刻にそんな意味が……」と驚くことの連続だった。諸星大二郎の『暗黒神話』もかくやという感じで、歴史上の謎がパズルのように次々と組み合わさって大きな形が浮き上がっていくときの興奮たるやなかった。
 冒険サスペンスとしてもなかなかで、前半はそうでもないけど、下巻の半ばまでくるともうやめられない。ページを捲るのももどかしくなるような読書体験を久しぶりにした。
 もっとも、知的ミステリと言うにはあまりに通俗的で、志が低い感じもする。ウンベルト・エーコやセオドア・ローザック(『フリッカー、あるいは映画の魔』)とは同列に語れないと思う。これだけ面白くて薀蓄満載ならそれで十分なのかもしれないけど、ちょっともったいない気もする。
posted by 読書家 at 21:47| Comment(0) | TrackBack(3) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月25日

『フリッカー、あるいは映画の魔』

セオドア・ローザック著 田中靖訳 文春文庫

Amazonで詳しく見る
 
感銘点:95点(100点が最高) 読んだ年齢:21歳以降

 ダン・ブラウンの『天使と悪魔』が訳された時、この本を引き合いに出して紹介されることが多かったようだけど、今やブラウンの方がずっと有名になってしまった。ブラウンもいいけど、僕はこちらの方が面白いと思う。古い映画が好きなこともあって、至福の読書体験を味わった。

 新進の映画研究者ジョニーは、忘れられた映画作家、マックス・キャッスルについて調べるうちに、映画の裏に潜む驚くべき謎に気づいていく。彼が巻き込まれる恐ろしい陰謀とはなにか、という話。
 ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』や『フーコーの振り子』を思い出したけれど、あれほどハイブラウではない。魅力的な物語を夢中で読み進んでいけば、ヨーロッパの闇の歴史に関わるめくるめくような世界が目の前に展開していく。
 ローザックはその該博な知識を生かし、光と闇にまつわる驚くべき説を展開していく。一体どこまでが本当なのか、虚実の境がわからなくなり、頭がくらくらするような幻惑感を覚えた。
 推理小説的な部分以外でも、アメリカ前衛映画界のとんでもない実態、映画アカデミズムの生臭さなどが詳しく描かれ、それがまた面白い。著者自身の経験に基づいているんだろうか、実に生々しい。前半は映画フリークの青春小説として読んでも一級品と思う。
 映画界のあの超大物も登場し、重要な役割を果たす。映画同様、圧倒的な存在感。実際にあの深い声で語りかけられているように錯覚した。映画好きなら感涙間違いなしだ。
 結末にはいろいろな意見があると思うけど、この破格な小説にはふさわしいものだと思う。


関連する本
『カリガリからヒトラーヒトラーへ―ドイツ映画1918‐33における集団心理の構造分析』ジークフリート・クラカウアー著
 『フリッカー』の主人公ジョニーの導き手、クレアが称賛する数少ない映画研究書のひとつ。『カリガリ博士』に始まるワイマール期の精神病理的映画の数々が、いかにヒトラー誕生への道筋を作ったか。

『映画の考古学』C・W・ツェーラム著
 映画技術の成立期を多数の図版とともに描く。マルタ十字歯車の図解も載っている。


人気blogランキングへ


posted by 読書家 at 22:27| Comment(0) | TrackBack(2) | 推理小説、冒険小説など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。