2013年06月02日

『ゴリアテ』 トム・ゴールド 著



『ゴリアテ』
 著者: トム・ゴールド 翻訳者: 金原瑞人
 発売元 パイ インターナショナル
 定価1,995円 (本体1,900円+税)


旧約聖書のダビデとゴリアテの物語を、ゴリアテを主人公にして読み替えたグラフィックノベル。
静かな展開とシンプルで味わい深い絵。
とてもよかった。

著者の トム・ゴールドは、「GUARDIAN」「NEW YORK TIMES MAGAZINE」 などで連載を持つ、漫画家・イラストレーター、だそうだ。
(パイ インターナショナルのホームページより。ここで中身も読めます。)
http://www.piebooks.com/search/detail.php?ID=4344


ペリシテ人とイスラエル人の軍勢が、谷を挟んで対峙している。
ペリシテ人の兵士ゴリアテは、大男だが心優しく剣の扱いも下手で、書き仕事が主な仕事だ。
ゴリアテの巨人ぶりに目をつけた隊長は、戦況を打開すべく、極秘の作戦を立案する・・・。


マンガだけど絵本に近い味わい。
シルヴァスタインとか好きな人にも良いかな。
ゴリアテの物語である以上、結末はあらかじめ予想されている訳で、軽妙でかわいらしい絵にもどこか哀しみが漂ってる感じがする。
違った結末にたどり着いてくれるといいな、と願いながら読んだのだけど、果たして・・・。


Caravaggio david.jpg
カラヴァッジョ「ゴリアテの首を持つダビデ」
もともと無残な絵だけど、このマンガを読んだ後ではなおさら心が痛む。



旧約聖書はずっと読んだことなくて、最近やっと読み始めた。
「創世記」を読み終わったところ。
岩波文庫版で読んでるけど、読みやすいしおもしろい。
文語訳でも読みたいのでこのサイトを参照してる。
http://web1.kcn.jp/tombo/v2/label.html

ダビデとゴリアテの話は「サムエル記上」第17章に載っている。
http://web1.kcn.jp/tombo/v11/samuel117.html

ゴリアテの登場場面を引用してみる。

ペリシテ人(びと)は此方(こなた)の山にたちイスラエルは彼方(かなた)の山にたつ谷は其(その)あひだにあり
時にペリシテ人の陣よりガテのゴリアテと名(なづ)くる挑戰者(たゝかひをいどむもの)いできたる其身(そのみ)の長(たけ)六キユビト半
首(かうべ)に銅(あかゞね)の[かぶと]を戴(いたゞ)き身に鱗綴(うろことぢ)の鎧甲(よろひ)を着たり其(その)よろひの銅(あかゞね)のおもさは五千シケルなり
また脛(あし)には銅(あかゞね)の脛當(すねあて)を着(つ)け肩(かた)の間に銅(あかゞね)の矛戟(ほこ)を負(お)ふ
其(その)槍(やり)の柄(え)は機(はた)の梁(はり)のごとく槍(やり)の鋒刃(は)の鐵(てつ)は六百シケルなり楯(たて)を執(と)る者其(その)前にゆく
ゴリアテ立(たち)てイスラエルの諸行伍(そなへぞなへ)によばはり云(いひ)けるは汝らはなんぞ陣列(そなへ)をなして出(いで)きたるや我はペリシテ人(びと)にして汝らはサウルの臣下(しもべ)にあらずや汝ら一人をえらみて我(わが)ところにくだせ
其人(そのひと)もし我とたゝかひて我をころすことをえば我ら汝らの臣僕(しもべ)とならんされど若(も)し我かちてこれを殺さば汝ら我らの僕(しもべ)となりて我らに事(つか)ふ可(べ)し
かくて此(この)ペリシテ人(びと)いひけるは我(われ)今日イスラエルの諸行伍(そなへぞなへ)を挑(いど)む一人をいだして我と戰(たゝか)はしめよと

posted by 読書家 at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画、画集など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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