2012年12月01日

『屍者の帝国』 伊藤 計劃 , 円城 塔 (著)

屍者の帝国
伊藤 計劃 , 円城 塔 (著)
河出書房新社



話題のSFを読んでみた。とてもおもしろかった。

河出書房新社のページ
http://www.kawade.co.jp/empire/

お話
フランケンシュタイン博士による死者再生技術が一般化され、多くの死体が兵士や労働者として使役させられている世界。
1878年、医学生のジョン・ワトソンは、ヴァン・ヘルシングら英国情報部の誘いを受け、アフガニスタンへ派遣される。死者を率いて王国を築こうとしている男を探るために・・・。

ワトソンを始め、架空の、または実在の有名人が多数登場、
『ドラキュラ紀元』とかアラン・ムーアの『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』とか思い出した。『リーグ・オブ・・・』には「M」も出てくるし。


登場人物や用語については妄想科學倶楽部で説明をしてくれている。とても重宝した。
http://docseri.hatenablog.jp/entry/2012/08/27/011725

ネタバレになるから誰が登場するかはあまり書かない方がいいか。
でも第一部の早い時期に出てくるからカラマーゾフについては書いてもいいよね。
死者を率いる男の名前がアレクセイ・カラマーゾフ、って出てきたときは、おお!と興奮した。
『カラマーゾフの兄弟』の描かれざる13年後の続編でもあるわけだな。
正直いうと、カラマーゾフに関しては思い入れが深い分、不満もあったが。まあテーマも違うし仕方ない。
クラソートキンがジューチカを甦らせる場面があるんじゃないかと期待したけど、それはなかった。
動物の屍者化は実現できていないとのことだ。
(この前ジューチカについて書いた。http://dokushoburogu.seesaa.net/article/280862242.html

アレクセイの師、ニコライ・フョードロフについては評伝フョードロフ伝も出ているようだけど、読むの大変そうだな。
私は亀山郁夫著『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する (光文社新書)で知ったんだったかな。ドストエフスキーにも大きな影響を与えたそうだ。
ブログに感想書いた本だと『アレクサンドルII世暗殺』エドワード・ラジンスキー著が関係ありそうだな。 http://dokushoburogu.seesaa.net/article/115285239.html

あと、第一部には『闇の奥』とかキプリングの『王になろうとした男』も重ねられてるんじゃないかと思った。

ちょっと残念だったのは文体かな。ラノベ的、といったらいいすぎだけど、なんか今風で、ワトソンが書いたとは思えなかった。まあワトソンが書いたわけではないからいいのか。

ラベル:屍者の帝国
posted by 読書家 at 23:55| Comment(1) | TrackBack(0) | SF,ファンタジーなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
Posted by 株の購入 at 2012年12月15日 18:35
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