2004年12月20日

宮崎駿が薦める本 その1

 私は宮崎駿のファンで、インタビューやエッセイなどで彼が推奨している本を、いつか読もうと思って憶えておくようにしていた。それをここに書く。手元に引用元がある場合はなるべくそれを写したが、多くは記憶に頼っているので正確ではない。悪しからず。

まずは子供の本について。
 岩波書店「図書」1990年7月号の岩波少年文庫40周年特集で、河合隼雄、落合恵子と鼎談してる。その発言から拾うと、
(フィリッパ・)ピアスのものは、僕も好きです。そのほか、人にすすめようといろいろ名前を挙げると、ほとんどイギリスのものになっちゃうんです。ファージョンは一通り全部読めとか、歴史ものはサトクリフを全部読まなければいけないとか、少年活劇ふうのものになると、フィリップ・ターナーを全部読めとか。…(日本のものでは)『ノンちゃん雲に乗る』なんかはとても好きです。」
『ゲド戦記』(ル=グウィン作)はとても好きです。ほんとに何度読んだかわかりません。」 これをもし映像化するなら自分にやらせろと思ってるそうだ。ただ魔法を映像化したらすごくちゃちなものになるだろうとのこと。また竜の描き方に一番感心したそうだ。『ハウル』や『千と千尋』の参考にもなったかな。なおゲド戦記はサイファイチャンネルがテレビのミニシリーズ化した(公式サイト)。こ、これがゲドなのか。見たいような見たくないような……。
林明子さんの絵本が好きなんです。こういう素直な目でものを見て描かないとだめだという教材に、よく林明子さんの絵本を持ってきてみんなに見せるということをします。」
「クローディアの秘密」(カニグズバーグ)というのは映画化したい作品の一つなんです。…アニメーションで上野の山に潜伏するという話だったらできるんじゃないかと」
 なお、私が大好きな「ナルニア国ものがたり」ミヒャエル・エンデは好きではないらしい。「ライオンが出てきたとたんに、何でみんなこんなふうな気持ちになるんだ、誰も納得できない。…僕はナルニアは途中まで読んで放棄してしまった人間ですから。」「僕はエンデがなぜ面白いのかわかりません。僕はむしろ精神の衰弱を感じるんですけど…『はてしない物語』は、読んだとたんに、これはしんどいなと思ったのは、ああいう手順を踏まないとファンタジーの世界に入れなんですかと、そういう思いがしたんです。」 だから『千と千尋』はあんなに簡単なのかな。河合隼雄さんが、ドイツ人と日本人の現実認識の違いなどを説明してフォローしてる。

 どこで読んだか忘れたけどオトフリート・プロイスラー『クラバート』について、「ゲド戦記は好きだけどクラバートの方がずっと良い」と語ってた。理由は伝統に基づいているからだそうだ。

 確か「日本児童文学」誌の1990年10月号のインタビューで読んだんだと思うけど、パイ族の民話『白いりゅう黒いりゅう』をアニメーション化できないか、ジブリの若手と話し合ったそうだ。龍を自然の象徴として描こうとする若手に対し、宮崎氏は「全然だめだ、冷蔵庫を開けたらそこに龍がいたというような訳の分からないものにすべきだ。」というようなことを主張したらしい。なお宮崎氏の絵物語『シュナの旅』の元になった「犬になった王子」(チベット族の民話)もこの本に収録されている。『シュナの旅』のあとがきでは編著者名や出版社は明記されてるのになぜか書名が書いてない。

結構大変だな。今日はここまでにしよう。その2に続く。気力があれば。


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posted by 読書家 at 23:09| Comment(3) | TrackBack(1) | 読みたい本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして☆.。.:*・☆\(^▽^*)

自分も宮崎監督のアニメが大好きで、『ハウルの動く城』もつい先日見てきたばかりです。

毎回、世界観も時代も設定もぜんぜん違うんですが、なぜか「空の描き方が美しい事」「登場人物が食事を美味しそうに食べる事」「町並みがすごくキレイな事」は共通していますよね(^v^) そういう部分が楽しくって、そしてステキで…いつもワクワクしながら観させて頂いてます♪


そんな、大好きな宮崎監督が薦める本〜というコトで、大変興味津々ですw きっと、それらの本は宮崎監督の独特の世界観を育む過程で、とっても重要だったと思うし、私も一度読んでみたいナと思いました!

さっそく何か読んでみようp(бvбq )

PS:そういえば宮崎監督はエンデの作品があまりお好きじゃ無いみたいですね^^;それがちょっと残念かなー。『モモ』なんて、すごくステキな話なのになぁーー…(^へ^:)ムゥ
Posted by ひだり♪ at 2004年12月21日 17:56
コメントありがとうございます。
自分が好きな本を好きな作家が語るってのはなかなかうれしいものです。エンデは残念ですが。
ナウシカなどを読むと、あ、これはゲド戦記かなって部分が結構ありますね。
Posted by 本、映画、音楽 at 2004年12月21日 23:55
 宮崎 駿氏の「シュナの旅」の原話の、チベット民話「犬になった王子」が絵本化されました。絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)・・・文は民話集と同じく君島久子先生で、作画は私、後藤 仁が日本画で描いています。
 2014年1月から3月には、銀座教文館ナルニア国と丸善丸の内本店で「後藤 仁 絵本原画展」も開催されます。今後とも後藤 仁作品をよろしくお願い申し上げます。
  日本画家・絵本画家 後藤 仁
Posted by 後藤 仁 at 2013年12月29日 16:12
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必見!「スタヅオヅゾリ」
Excerpt: ↑ ↑ ↑ ぜひぜひクリックして読んでみてください!! 必見です!かなり笑えます! 「スタヅオヅゾリ」の「千ど千尋の神隠し」 海賊版の多い中国。 それにしてもこの日本語って間違い過ぎ..
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Tracked: 2004-12-21 22:24
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