2012年11月25日

『マンガ 平壌』 ギィ・ドゥリール作

『マンガ平壌 : あるアニメーターの北朝鮮出張記』
ギィ・ドゥリール著 、桧垣嗣子訳 明石書店 2006年刊



アングレーム国際漫画祭の、本年度の最優秀作品賞を受賞したのはギィ・ドゥリール作、
『Chroniques de Jérusalem(エルサレム時評)』だそうだ。
BDfile〔ベデフィル〕より
http://books.shopro.co.jp/bdfile/2012/03/2012.html
ギィ・ドゥリールって聞き覚えがあるなと思ったら、『マンガ 平壌』を描いた人だった。

『マンガ 平壌』は翻訳が出たときに読んだ。
ギィ・ドゥリールは1966年、カナダ・ケベック州生まれ。アニメーターとして、2001年5月から2ヶ月間、フランスのテレビアニメの仕事で平壌の朝鮮科学教育映画撮影所に派遣される。
その時の体験を描いた紀行漫画が『マンガ 平壌』だ。

北朝鮮についての言説は、情報が少ないからしょうがないとはいえ画一的になりがちだけど、フランス人漫画家がアニメーション制作をとおして見たユニークな北朝鮮が興味深い。
淡々としたユーモアもあっておもしろかった。
金日成バッジの無限連鎖とか(バッジの中の金日成がつけているバッジの中の金日成が・・・)。
コルト・マルテーズを作りに来ている人も出てきた。

『エルサレム時評』も訳されるといいな。最近のBD翻訳ラッシュを考えれば大いに期待できる。

『パレスチナ』ジョー・サッコ著 いそっぷ社
これもあわせて読みたい。


北朝鮮は知る人ぞ知るアニメ大国・・・なのだろうか。私は知る人じゃないので良く知らないが。
私が知ってる範囲で言うと、確かルネ・ラルー監督がフィリップ・カザの絵で作った『ガンダーラ』は、実際の制作は北朝鮮でやったはずだ。もう四半世紀も前の作品だが。
東欧で作った『時の支配者』に比べると明らかにレベルが低い。ルネ・ラルーのような巨匠でも資金を得るのは難しかったんだなあ、と残念になる出来だった。
内容はあまり憶えてないけど、抑圧されているミュータントたちが全体主義国家に対し叛乱を起こす話だったと思う。
画一的なロボット軍隊みたいなのがザッ、ザッ、と行進するような映像が印象的だった。これを北朝鮮で作ったのというのが皮肉な感じがする。
関係ないけど、ロボットの胸に赤丸がついてて、映画見たときは、これ日の丸かなあ、日本批判なのかなあとか気に病んだりもした。日本が世に憚かっている時代だったので・・・
あと、最後に巨大な肉の塊みたいな知性体(?)が出てきて、これって漫画版ナウシカのラストに影響与えてないかなあと思った記憶もある。




ルネ・ラルーを見るならやっぱり『ファンタスティック・プラネット』からですね。絵はローラン・トポール。


メビウス追悼のためには『時の支配者』も観なくては。娯楽映画として一番よくできてると思う。

wowowのノンフィクションWで、「フランスアニメが世界を獲る日 〜小さな街が生んだ奇跡のCG学校〜」というのをやっていた。時代は変わった。
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/101554/
posted by 読書家 at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画、画集など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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